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母娘(ははこ)御膳 第23話「尾行」

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或いは、何ともまあ珍妙な光景かも知れない。二ヵ月程前、N城址下辺りの地下鉄列車内で生じた、Chikan沙汰の被害者だった少女が、今はストーカーよろしく、加害者だった若い男の背後をつけ回しているのだ。

午後早く、JRのN市中央駅を発った区間快速列車は、高蔵寺までの約25kmを、二十数分で結ぶ。到着は、1:30pm少し前。降り口は進行方向右側。停止寸前に席を立った阿久比 周(あぐい あまね)は、両開戸が、チャイムの合図で逃げる様に開くと、真っ直ぐ前を向き、乗っていた車両の前方に位置する下りエスカレーターで、階下の集札出口へ。彼が降りたのを見て、後をつける花井 宙(はない・そら)も急ぎ下車。普通列車には、ここ高蔵寺が終点の便も多いが、乗っていたのは隣県の天徳市へ向かう区間快速列車。乗り過ごす事はできない。

自動集札に切符を入れ、外へ出た周は、通路の突き当りを右に折れ、駅の南側へ向かう。構内を外れるとすぐ左手に、鉄製のフェンスがあって、仕切り戸が半開にされている。店舗などの関係者用通路との触れ込みで、一般者の通行は本当は芳しくないのだが、地元住民は、子供たちまでが気にせず普通に通っている。案の定、フェンスの向かいには、店舗納品に来たらしい、1t半級のトラックが入って来ている。余り安全とは言えないのが、一般歩行者の通行が止められている理由らしかった。

周は、慣れた様子で停車中のトラックの横を抜け、JR中央西線と、暫く並行して南方へ分れる、旧国鉄から分れた第三セクター組織が運営する、A循環電鉄の線路と並んで東へ向かう。沿線は、静かな住宅地。小ぢんまりした庭付きの一戸建てが多い。高級とは言えないが、まあ落ち着いた佇まいの街並みだ。十分も歩くと、駅の辺りより更に静まり、家並みの中にある幼稚園では、二十人程の園児たちが、午後の運動中だ。

「俺にも・・」 「あたしにも・・」 「あんな頃があったな」やや速足で、撮影地点を目指す周と、つかず離れず後をつける宙の、それぞれの胸中に去来する想いだった。まだ学生とは言え、相当な競争に晒され、落ち着く暇もなくなって来ている今に比べ、幼かったあの頃の、何と平穏だった事か。親達に守られ、何も考えていなかったあの頃を、それぞれに懐かしむ二人だった。

時折、出かけたり帰って来たりの地元住民らとも出会うので、宙はなるべく怪しまれぬ様、平静を装って歩いた。列車内で着けていたサングラスも、歩く時は外している。30mちょっと前を行く周は、まだ気づいていない風情だ。幼稚園の前から更に数分程歩いた所で、A循環電鉄線が、右へ分れて行く。この高架の下をくぐると交差点。周は左に曲がり、JR中央西線沿いに進む。

左折してすぐの所左側の線路際に、某旅館の駐車場と、低めの送電鉄塔が建つ所があり、周は、そこの草地へと進む。線路沿いに突き当たると右に折れ、獣道の様な所を、更に山側へ。草地がやや深くなり、急な斜面の直前で、彼は歩みを止めた。ここからは、山間のF県方面からの列車が、Sカーヴを描いて、緩い上り坂を登って来るのが臨まれる。

「おや?」周は思った。「ここは去年、某鉄道誌に画像が載った所だが、撮り鉄がいない。学校はまだ冬休みなのに、珍しい日もあるもんだ」そして、持って来た三脚を立て、上にデジタル一眼カメラをセットし、アングルやズームの焦点距離、露出などを合せて行く。この間、宙は、少し離れた草地の入り口にかがみ込み、目立たない恰好で様子を見守る。この日、周もそうだが、彼女も、草地にも入れる様、パーカーの上衣にジーンズ、それにウォーキング靴と言う装いだ。

高蔵寺駅の東側のこの地点は、N市近郊の稲村を経て、M県下の石油基地へ向かう上り貨物便が2:15pm頃通る。それに先立ち、二人がこの場所に着いた直後、山間の方へ、下りのコンテナ貨物便が通り過ぎて行った。電気機関車が一機単独で先導する81列車だ。周が捉えようとする3084列車は、石油製品用油槽車十数両の編成で、機関車は二機重連となるはずだ。

「後、十分位・・か」スマート・ホンの画面をチェックしながら、周が呟く。この日の中部圏の鉄道各線は、大きな遅れもなく、ほぼ平常運転の様だ。そして・・「フィ~ッ!」まだ遠くの方で、鋭い警音が発せられた様だ。「そろそろだな」彼はそう言い、カメラの電源を入れ、レンズの状況を確認して、撮影の態勢に入る。暫く後・・

ほぼ所定時刻で、上り坂となる線路の下方に、列車の先頭が現れる。国鉄期に、山間の運行に向く装備で開発された、EF64(1000代)型機の二機重連が、16両の油槽車を率いて、ゆっくりと登って来る。国鉄期そのままの、青基調の原色外装と、希少なJR貨物西日本支社外装の重連。近づくにつれ、重い送風機の響きと、ゆっくりとした線路の継ぎ目の足音がはっきり聞こえ。蒸機程ではないが、電車よりは遥かに大きな迫力で、貨物便が眼前をゆっくりと通過して行く。興味の薄い宙も、これにはハッとさせられた様だ。周は、まずは首尾良く撮影が叶った様だった。「やっぱり、ロクヨン(電機EF64の愛称)は別格だな」

通過して数分足らずで、用具を片づけ、帰途に就く。余りの長居は、地元住民に怪しまれる事もあり、避けるべきだからだ。草地からもう少しで通りと言う所で、周は、人の気配に気づく。「宙ちゃん!」 「周さん、お疲れ!」 「何故、ここが分った?」 「ふふ・・ちょっとね」 「ああ、分る。多分、尾行してたんだろ」周はこう思うも、敢えて彼女に訊かない事にした。

「まあ、ちょっと受験の合間の息抜きってとこだよ」周は、宙にそう説明した。彼女は「・・でしょうね。勉強は大事だけど、詰めてやるのも息詰っちゃって具合が悪いもんね」 「そうそう・・」二人は、そう言い合いながら、元来た道を、高蔵寺駅へ向け引き返す。帰路の上り快速列車は、2:50pm頃にやって来た。時刻表上は、もう数分早いのだが、F県下で追越し待ちをする上り特急に、若干の遅れを生じる事が多く、よくこの様になるのである。二人は、今度はN市へ向け先頭となる車両の前向き席に、並んで座る。

「宙ちゃん、遅れたけど明けおめです。今年もヨロです」 「こちらこそ、新年おめでとうです」想えば、二人はこの年最初の顔合わせ。「正月研修だったんだってな。ご苦労様」 「有難う。大変だったけど、得たものもあるしね」その様な会話と、時折宙が、冗談で周の太腿に手を伸ばし「こらこら!」と抑える場面などを交え、往路と同じ、二十数分でJR中央駅へ戻る。

「5:30pmで良いな」 「ええ、それで良いわ」再び学院に戻った二人は、約二時間、それぞれ自習する事にし、夕方合流して、周の馴染みのネット・カフェに流れる約束をした。ペアのブース席を確保、ここで食事とネット・チェックなどした後、宙を自宅へ送ってから帰る段取りにしていた。が、しかし・・

そろそろ切り上げ、階下のロビーへ降りる準備に入ろうとした、周のスマホにLINE着信。宙からだ。「周さん、今なら学院のシャワーが使えるよ。あたし、行って来たから」 「そうか、有難う。じゃ、十分ちょっと遅れるけどいいか?」 「いいわよ」余り深い意味はなさそうだが、気遣いが有難かった。

5:40pm、ロビーで落ち合った二人は、予定通りネット・カフェへと流れる。それぞれ好みの定食を注文、フリーの飲み物を確保し、食事の傍ら、ネット画面を巡るのは、いつもと同じ。暫く後・・「周さん」宙が言った。「又、アダルト番組が見たいわ」 「ハハ、又かよ。貴女も好きだな」 「貴方だって、ホントは見たいんでしょ。スケベね!」結局、年初からR18を見る事に、そして・・

「やっぱり・・」ネット・カフェで過ごす後半、宙の挙動は妖しくなった。「ねえ、周さん」 「はい、何かな?」 「昼間のご挨拶は軽めだったわ。あたし不満なの。もっと濃いのをしようよ」 「OK、良いでしょう!」これを合図に、二人は唇を交わす。十分以上は続き、後半は、舌技も交えた濃いそれだ。

更に「又、あの事がしたい・・」こう言う宙に、周は「仕様がない・・」と思いながらも「まあ、貴女に任す。やってみるべし」と返す。彼女はそれを受け、周のジーンズのジッパーを降ろし、下方に手指を進入させて行く。程なく、彼の男根と陰嚢が、又も外へと連れ出された。「おい、又か・・」すぐに想いを致しはしたが、声に出す事は、何故か叶わなかった。笑顔の宙は、更に事を進め・・
(つづく 本稿はフィクションであります)

今回の人物壁紙 市川まさみ
久石 譲さんの今回楽曲「風の通り道(The Wind Forest)」下記タイトルです。
The Wind Forest
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