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交感旅情 第30話「小声」

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11am過ぎ、JR磐越西線 上り普通列車で東上して来た中条たち四人は、一日前にも訪れた、西会津の街に入っていた。前日は、由香、由紀の姉妹の車に同乗しての入り込みだったが、この日は、初めてこの街の玄関 JR野沢駅に降り立った。磐越自動車道が通る前、まだこの路線に急行列車が通っていた頃は、勿論 停車駅だった所だ。今は、日中のみ、地元の既婚女性が切符の扱いをするだけの、業務委託駅である。

「この駅、昔はもっとずっと広かったんでしょうね」周(あまね)が言った。「そうだな。見ての通り、今の構内は、引き込み線を含めても四線だが、昔、貨物便が通ってた頃は、今の倍位の配線があったんじゃね?」中条が返す。「やっぱり、そんなでしたか。駅の待合の隅っこに、売店があったらしい跡もありましたし。時代が変わって、街の賑わいも、国道沿いに移ったって事ですね」 

中条「そうだな。まずそれが大きい。売店跡は、それで正解だ。俺も、駅の女性(ひと)から聞いたよ。それと・・」 周「はい・・」 「地方はさ、人口そのものが減り始めているのも影響してるだろうな」 「ああ、それもありますか・・」 「うん・・」この話題、男二人は、途中から言葉少なになった。

「でも、ここの方たち、この街を大切にしながら暮らしていられるって感じは伝わって来るわね」今度は、初美が言い出す。「ああ、それあるな。夏か秋口だと思ったけど、町内のお祭りも、結構賑やかに続いてるみてぇだぜ」中条が返すと「こう言う地方の暮らしって大変だろうけど、あたしたちも、できる所で応援しないとね」と続けた。傍らで、宙(そら)も頷いている。

「上手い、その通り!俺たちの直ぐできる事って言や、やっぱり経済協力だよ。食事とか買い物な。さ、それが分ったら、とりあえず 道の駅へ行くか」中条はこう言い、歩き出しを促す。 「はい、分りました!」一同は、快く応じた。

JR野沢駅を背に、緩い上り坂の通りを進み出すと、振り返った宙が叫ぶ。「皆見て、綺麗な雪山!」背後に、まだ残雪を被った、秀麗な飯豊(いいで)連峰が聳(そび)える。「ああ、あれね。うんうん・・」他の三人も笑って応じ、特に中条は「何度見てもな・・」とつけ加えた。「あの二人、見てるかなぁ・・」周が言うと、中条「楽しみだな。道の駅で落ち合うから、訊いてみたらいい・・」 「・・ですね。彼女たち、往きの飛行機から、北アルプスも見えて感動してた様だから、飯豊連峰の感想も訊きたいですね」周が返す。すると、宙「ふぅん、あの綺麗な山、飯豊連峰って言うの?」 「そうだよ。一番高い主峰が、飯豊山な」今度は、中条が返した。宙は、黙って一礼した。

服飾用品商や美容室、昔風の電器店やSNSの「食べログ」にも載った、二軒のラーメン店、そして前日の昼食場所「D軒」を横に見ながら、約 10数分で「道の駅 西あいづ」へ。ここで合流予定の木下姉妹は、撮影場所の三川からの所要時間から、小半時は後の到着と思われる。中条は、一同を、道の駅構内の喫茶室に誘導、移動中の姉妹の妹 由紀の方に「道の駅 西あいづ」の喫茶室にいる」旨を LINEで伝えた。朝夕は、まだ気温低い時季、男二人はブレンドのホット、女二人は、カフェ・オーレを選ぶ。 

ここから、喫茶室で休む、初美と宙の会話を少し。「夕べは、随分濃い事をしてくれたわね。不安半分だったけど、楽しかったわ」 宙「ご免なさい。ちょっとやり過ぎたかな・・なんて思いますけど、でもそう言って下さると、有難いです」 「又今夜も、するつもりかしら?」 「そうですねぇ・・でも、その時にならないと、分らないかな」 「ふふ、あたしは、途中から段々 何か気持ち良くなって来ちゃってね」 「そうですか、それなら、ご希望に沿わないとね」それは、宙が細筆(トレーサー)で、中条と交合中の、初美の菊花(肛門)に仕掛けた愛撫「菊いじり」の事だった。その時はある意味、宙に調教されていたのかも知れないが。

「調教・・まあ、それも面白いわね」宙はそう呟き、初美に「いいですよ。できるだけ歓びをお感じになれる様努めますわ」こう言うと、「分った。楽しみにしてるわ」彼女は、そう返して微笑んだ。宙も、笑顔で返す。「もう一つ、いいかな?」初美が訊いて来た。「周君の事よ」 宙「はい、何かしら?」 

初美は続ける。「いつも、あんな感じで、濃厚にしてくれるの?」 宙「まあ、そんなとこですね。途中からパワーを感じる事もあるけど、初めはいつも、丁寧にしてくれます。若い人じゃないみたい」 「多分それはね、(中条)新さんから、色々と教わってるせいだと思うわ」 「あたしもそう思います。夕べ、初めて伯父様から、実地に色々教わって、やっぱりそうなんだと思いましたもの」これを聞くと、初美の体内の「芯の温度」が少し上がる気がしたものだ。「一度でいい。彼と、交わってみたい・・」との想いが、一瞬だが彼女の身体を駆け巡った様な。

そうこうする内に、小半時が過ぎ、正午少し前に、由香、由紀の姉妹が到着。中条「二人、ご苦労だった。少し休憩しなくていいか?」と、姉妹を労う。 由香が「伯父様、有難うございます。三川は狙い通りの魅力有りでした。休憩ですか、なしでも大丈夫ですよ」そう返すと 「そう言わずに一服しろ。実はな・・」 「はい・・」

 中条「この先にもう一か所、中学校があるんだが、撮り鉄目的の校内立入が、事実上OKなんだ。あそこも、少し桜があって、好い感じなんだけどな。ここからは、車で 5分以内・・かな」 由香「分りました。あたしたちは、車で待機してますから、キリになったら一緒にって事で」 「よしっ、それで行くか。それじゃ、これ!」中条はそう言い、姉妹の分、二本の缶コーヒーを渡した。「有難うございます。後で・・」由香は笑顔で一礼し、先に車へと戻る。

正午を回って直ぐ、一同は、姉妹の車に同乗して、中条の言った、西会津中学校を目指す。本当に、道の駅から 5分弱。所用なき校内立入は、基本は禁止だが、列車撮影目的については、黙認されていたのも事実。中条が、丁度来合わせた日直の教員に事情を話し、了承を得る。日曜は、当然授業はないが、部活の生徒が、何人か登校している様だ。

一同が、校内に入ったのは、蒸機列車の通る 10分程前だった。先着していた撮影組は意外に少なく、中条ら一同を含め、ようやく 10人に届く位だった。体育館脇の盛り土の上から、盛りを過ぎたとは言え、まだ見られる桜花と、野沢駅を発って来る列車を迎える。「由紀ちゃん、動画はいい?」姉の問いに、準備を終えた妹は、右手親指を立てて、返事をした。

高らかな排煙と太い汽笛、激しく噴き出す蒸気と、荘重な走行音を伴って、上り「SLばんえつ物語」が一同の眼前を加速して行ったのは 12:20pm頃だった。「今度も有難うです。伯父様は、本当に沢山の見所をご存じですね」由香、由紀の姉妹は、中条の知識と情報の量の多さに、改めて感動している様だ。「いや、こちらこそ!ここまでは、年に何度か通ってるから、嫌でも覚えたってとこが多いかな?」彼は、苦笑しながら応じた。そして・・

「それじゃ、これから皆が気にしてる、山都(やまと)の大きな鉄橋へ向かう。時間にして 20分位かな。由香ちゃん、ここからは、俺が運転した方が良いのかな?」中条が訊くと、由香は「そうですねぇ。R49から一度それますから、ちょっと不安なんです。伯父様にお願いした方が良いかしら?」と返す。

中条「よしゃ、分った。それじゃ、俺が喜多方まで運転するから、周君も前に出てくれるか。美人姉妹さんは二列目。初ちゃんと宙ちゃんが、後の席で宜しくです!」と応じ。他の五人「分りました。じゃ、お願いします」 この会話を受け、六人は車に乗り込む。中条の運転で、一旦会津版下(あいづ・ばんげ)の方面へ南下する R49と別れ、JR磐越西線の線路と並行する県道に乗った車は、山懐の集落 山都へ向かって走り出した。先行の蒸機列車を追越し先行できるか、微妙な所だが・・
(つづく 本稿はフィクションであります)

今回の人物壁紙 茜あずさ
葉加瀬太郎さんの今回楽曲「ザ・ソング・オブ・ライフ(The Song of Life)」下記タイトルです。
The Song of Life


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