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情事の時刻表 第52話「願望」

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11月初めの所謂「三連休」、M県下の北紀中央病院への出張を終えた女医・本荘小町(ほんじょう・こまち)と、彼女が養護主任を務める総合予備校の教え子・豊野 豊(とよの・ゆたか)、そして彼とその恩人の看護師・瀬野美波(せの・みなみ)と一夜の深い行為に及んだ元講師・伊野初美(いの・はつみ)と交際相手・中条 新(なかじょう・しん)の四人は、連休最終日の 11/5日曜夕方、無事 N市へ帰着した。

帰った週の末 11/11の土曜午後、午前の仕事を区切った中条は、学生時分の先輩でもあるリサイクル企業主・宮城一路(みやぎ・いちろ)と会うべく N市副都心の金盛公園辺りへ赴いていた。会見場所は もう馴染み、公園の北西端に建つ古めの喫茶店。直ぐ西の窓外は、市内でも有名な運河が通る。

その水辺の風景にぼんやりと目を遣りながら、宮城と中条は コーヒーを嗜みながら談笑に耽る。暦上 冬とはいえ、まだ冷え込みが気になる時季ではない。コートはまだ不要、彼たちはいずれも短めのパーカーを羽織り、その下のセーターも薄目。下方のジーンズとウォーキング靴も、夏場と大差ないものだった。その恰好で宮城は、相変わらず「趣味」の空き缶回収も 合間をみて続けている様だった。

「いやいや、随分と好い感じの休日でしたわ」と中条。宮城も「ハハ、そりゃ良かった。旅費にしたって 決して安かねぇから、それに見合った風物とか事共がなきゃ不満だろう。こりゃ初ちゃんも同じや思うが・・」と応じた。 「お気遣い感謝です。そこはまぁ、俺は不満はなしですね。初ちゃんも、結構楽しそうだったし。例の夜が魅力の満月だったのも良かったです。彼女、ホント喜んでたなぁ」

宮城「そうだったなぁ、俺も観てた。ほれ 小町先生が出張されたもんで、その日は代診の先生に願ったんだが 引継ぎも上手く行ってて好感だったよ。それでな・・」 中条「はい、聞きましょう!」 「その先生から診察の折にチラ聞きしたんだが、どうも小町先生の出張、本当の目的は『あっち』の事だったらしいな」 「ハハ・・『あっち』と来ましたか。まぁ良いですよ。その一言で、大体どうだか分かるもんね・・」

宮城「分かりゃ良い。その『あっち』とはだな。初ちゃんとお前が 美波さんたちと夜会った同じ土曜の日中に、特別健診をしたらしいんだが、その折選抜した男の受診者三人に、例の悪さをしたみてぇなんだな」 中条「ハハ、やはりそう来たか!いやね、小町先生が北紀中央病院へ出張って話を聞いた初めで『何かそれっぽいなぁ』とは思ったんですよ。宮城さんもお話下さった訳ですが。やはりこの想像、ほぼ図星だった訳ですな」 

宮城「そういう事。大体のとこだけどな。何しろさ・・」 中条「はい・・」 「俺の会った代診の先生宛 小町先生から『北紀には、美味しい男もいるみたいよ』てな意のメッセージ文が入ったとか言われててさ。『あぁ、こりゃ例の病気だわ』て 咄嗟に思ったな」 「あぁ病気ね。そういう意味での『医者の不養生』ってヤツですかね?」 「上手い事言うなぁ!まぁ、大体そんなとこだろうよ。本当はちっとの心がけで解消する不養生なんだが、小町先生 果たして治す気がおありかなぁ?なんて疑問もある訳よ」

中条「俺もそんな気がするんですよね。今回も それが気になったんでちょっと様子見に・・て思ったんですが、美波さんとの連携で、かわされた様な感じもするですわ~・・」 宮城「そういうとこは、ちとお前が間抜けだった趣もあるな。もそっと本気で追い込んでたら、或いは悪さをさせずに済んだ様な気もするが、ただだ・・」 「はい、聞いてますから続けて下され」 

宮城「よしゃ。それで、肝心の受診者各位が 女医の先生とヤレて良かったと思ってりゃ、俺たちも これ以上言及の必要はねぇ訳よ」 中条「確かにそうですよね。本人たちが満足してりゃ、芳しくなくても 無理に追及せいでも良い訳で。そりゃあくまで個人の問題ですから・・」 ひとしきりこの時の話題の会話が続いた後、少しの沈黙に入った。暫くして・・

「それは良いとしてだ・・」宮城が切り出した。話題を変えるサインだ。「はい、次ですね・・」中条が返すと 「その通り!お次はワンコの話題だよ」 「あぁ、ワンコね。分かります・・」 返事を得た宮城が 頷いて始めたのは、彼の愛犬「サンコ」と 日頃から中条を悩ませている斜め向かい家の「マル」の間に生まれた子犬たちの事だった。

「あぁ、そうそう!」半ば忘れかけていた中条は、慌てた様に反応した。本当に 記憶から飛びかけていたのだ。「おチビさんたちは、元気でやってんですか?」 宮城「あぁ、お蔭でな。まだサンコの乳が必要な段階(ステージ)だが、来月にゃ離乳が叶うだろう。そしたら・・」 「あぁ分かります。大坂の由香ちゃんと由紀ちゃん姉妹んとこに、いよいよ行ける訳ですな」 「そういう事。で、年末で恐縮だが、大学の冬休み前辺りに 木下さんちのお嬢姉妹に渡せたらって思う訳よ。彼女たちとは お前の方が顔見知りだから、一度その辺の都合を訊いといて欲しいんだが・・」

中条「あぁ、まぁそりゃ良いですよ。彼女たちも 冬辺りに又来たいって言ってたし。何なら今夜でもとっかかり位は始められるし、週明けには分かるかもですね。宮城さんは、それでよろしいか?」 「あぁ、全然 OKだ。早めに越した事ぁねぇが、とに角分かったら教えてくれ」 「了解しやした。そいじゃ、帰ったら彼女たちの都合も訊きましょう」 「宜しくです。まぁ彼女たち 雄が欲しいとか言ってたんで、行くのは末っ子の雄になるだろうが」 その後は 互いの仕事絡みの話題も出て 一時間余りで「茶話会」は幕となった。

夕方一旦帰宅すると、中条は由香・由紀の木下姉妹に LINEで子犬の近況を送った。「暫くです。貴女たちの心待ちにしてるワンコ、順調だってよ」 やはり土曜午後、すかさず由香から返信が来る。「伯父様おおきに。ワンちゃんたち元気そうで、何よりです」 「あぁ、いえいえ。それで、宮城さんの話じゃ 来月の二週目過ぎれば 貴女たちの元へ行けるらしいぞ。冬休みまでに、こちらへ出られる時期ってありそうか?」 

由香「左様でんな~。どうでっしゃろ・・ 12/16の土曜やったら、一泊位で伺える思いますんですわ~」 中条「そうか 12/16土曜な。・・あぁ、そこ丁度良いわ。俺、会社の忘年会の翌週だからな。よしゃ!そこで一席って事にするかな。訊かずもがなだが、由紀ちゃんも来るんだろ?」 「勿論!今度も、由紀と二人で伺いまっせ~!」 返信を見た中条はほくそ笑んだ。来月は又 姉妹のモデル・レベルの優れた肢体、それに美乳や美尻が味わえるのだ。その為とあれば、この男には 連絡役位の手間は気にもならぬレベルである。

中条は続けた。「話は分かった。まず日取りを 12/17土曜と 18日曜で抑えようや。当日何時頃着くかとかは、又近づいたら打ち合わせりゃ良い。日取りの件が良けりゃ、宮城さんや、オマル(中条による「マル」の蔑称である。失笑)のご主家の松乃家さんにも伝えて決定させるからな」 「有難うございます。是非それで宜しくお願いしますぅ~!」 「了解!んじゃ、それで話を進めるわ。何かありゃ 早めに伝えるが、まずそれで決まりだろうな。そいじゃ、又近く・・!」交信ここまで。

中条は その夜の内に、宮城と松乃家に連絡の上、まず日取りを固めて姉妹にも伝えた。就寝直前にそれを聞いた由香は、妹の由紀に「早う日取りが決まって良かったな。さぁ、来月には新しいワンコに会えるでぇ。あのマルちゃんとサンコちゃんの間に生まれた子やから、もう可愛いのは分かっとるけど」 「そやな~!ホント、元気に跳ね回る姿が見えるようやわぁ」と、妹も応じたが、次いでこの様な事を呟いた。「お姉ちゃん、それでな・・」 「うんうん、何や?」姉が返すと、妹は耳元でヒソヒソと囁いた。「それはな・・」 それを聞いた姉の表情が、少しだけ硬めに変わった様に見えた。
(つづく 本稿はフィクションであります)

今回の人物壁紙 葉山みおり
今回の「音」リンク 「トワイライト・ショア(The Twilight Shore)」 by久石 譲(下記タイトル)
The Twilight Shore
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