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この雨は こんな風に聴こえる 第29話「一計」

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9pmを過ぎ、そろそろ夕食後の二次会といった趣の個人やカップル、グループなどの客で賑わい始めた 落ち着いたジャズ・スポットの片隅で、黒木兄弟の 些か芳しからぬ計画話が進んだ。二人が対座する席の 少し離れたカウンター席では、巽(たつみ)弁護士と副店長格の談笑が続いたが、新しい客の入店に対応すべく、彼は度々巽の前を離れる様になった。

「さてと・・」黒木が切り出した。「少し混んできたし、巽先生とももう少し話がしたいから、手短かにするが・・」 存(たつる)「よしよし。進めてくれ」 「つまりよ。麗海(れいみ)さんの罰ゲーム、お前も納得できる様なのが良いだろ」 「あぁ、まぁね。カネは返してもらえるのか?」 「可能ならな。彼女の実家がセレブだってとこを考えりゃ、多分大丈夫だと思うが・・」 「そうか。しかし兄者も俺も納得って方法は・・?」 「お前も想像つくだろ。まぁ、あっちの方だ・・」

「ハハ、あっちか。そうか・・」存はそう返すと、ニヤリと笑みを浮かべて 彼の股間をそっと指差した。見た黒木は「ちとダイレクト過ぎるな。もう少し持って回った様な出方をしろよ」 「いいや、兄者は単純だから、これ位の出方で丁度良い・・と俺は思うよ」 「あぁ、分かった分かった・・」そう言いながらチラリと目を遣ると、弟の股間には心なしか元気が感じられ。「バカ、何想像してんだ・・?」

弟への侮蔑の念を抱きながらも、それを口外する事なく 黒木は続けた。「まぁ思ったり感じたりはお前の自由だけどさ。これはあくまで罰ゲームなのだからな。麗海(かのじょ)は俺達の『竿(つまり男根)』に異常に執着してたの、お前も感じてるだろ?」 存「あぁ、それはあるね。竿の『径』は、正直俺の方が少し太いけど、堅さは兄者の方が上かも知れんしなぁ・・」 「ハハ、分かるか?そうそう、彼女はその辺も呟いてたな。そして結局『どっちも素敵!』だってさ!」 存は頷き、兄弟は目を合わせて笑った。

「で、具体的なとこを詰めたいな・・」存が促す様に言った。黒木はそれを受け「どうだろ。今度近い所で、俺とお前の都合がついて、尚且つ麗海(かのじょ)が安全日ってとこは・・?」と訊く。存「うーん、俺達が好都合で、彼女の安全日かぁ・・。多分、今月中はなし・・かな」 「・・だろうな。そうなると来月の一週目か二週目の週末・・か」 「うん、そんなとこだろうね」

黒木「おい存(タツ)。そうすると意外に機会(チャンス)は少ないな。そうか、来月の一週目か二週目の週末・・な。分かった。無理してでもお前に合わせんといかんな」 存「まず、そうしてくれりゃ有難い。しかし兄者!」 「うん、聞いてるぞ」 「ここでのメインは、やはり麗海(かのじょ)の体調と安全日を見極める事じゃないかな?」 「それもそうだな。それじゃ、様子を見ながら決めるって事で・・」

そう応じる黒木の語調は、些か逃げを打つ様な風にも聞こえた。「もう少し、詰めといた方が良いか・・」とも思った存は、更に踏み込む事にした。「兄者、それで・・」 「うん、何だろ?」 「あのさ、もそっと具体的に 麗海(かのじょ)をどう攻略するかまで考えといた方が良くね?」 「あぁ、その事なぁ・・」そう返す兄は、いかにも踏み込んだ所まで考えていない風に感じられ、返事も歯切れが悪そうだった。

「つまり・・」黒木は続けた。「云わば俺達兄弟で、麗海(かのじょ)を回そうって事だ」 存「あぁ、分かるよ。結論から言っちまえば、そういう事だな」 「但しだ!」 「うん」 「もう分かるだろうけど、乱暴な一方的(ワンサイド)はいかん。何とか上手く立ち回って、あくまで同意の上って事にせんとな・・」 「ハハ、分かるよ。無理にそんな事すりゃ、そりゃ立派な犯罪だからな・・」 「そうそう。麗海(かのじょ)は確かに俺達のカネに手を出した犯罪者だが、形こそ違え、犯罪で返してはいかんって事。そこは上手くやらんとさ・・」 「それも分かる。報復無罪は絶対ないもんね・・」

「そこで・・」と黒木は それとなく己の股間を指さした。「麗海(かのじょ)は、お前と俺の竿と陰嚢(ふくろ)に大きな興味を持ってる。まずは心行くまで触らせ しゃぶらせて昂ったとこで、俺達でじっくりと攻めりゃ上手く行くんじゃないかって事だ」 「ハハ、なる程な。上手く昂らしゃ『もっと欲しい~!』なんて向こうから求めてくるかも知れんしなぁ・・」 「それそれ、そうなりゃしめたもんだ !」 「分かったよ。俺も元ホストた。その辺は上手く言いくるめて落とせる様 努力しよう・・」 「そうしてくれりゃ、有難い。どうか宜しくです!」黒木はそう言うと、本気で弟に一礼した。

「まぁ、今からそう丁寧に出るのもどうなのか。まだその時にならにゃ、上手く行くかどうか分らんだろう」こう返した弟は、苦笑を浮かべていた。「あぁ分かる。だけどさ、だからこそ 今夜こうして周到に打ち合わせをしてるんじゃないか。できる努力を全部して、それでダメなら諦めもつくが、それをせずにとなると、後悔するだろうからなぁ」 「それもそうだな。まぁ後二回位、打ち合わせの席を持とうかね・・」 「良いよ。それ同意だ」 頷き合った兄弟は、再びグラスを携えて 巽の傍らへと戻った。

初め程には副店長格との会話の機会がなかった巽に、黒木は弟との会話をかいつまんで報告した。「まぁ、随分リスクもありそうだけど・・」聞いた巽は そう返し、更に「同意の上ってとこを強調してたのは良いけど、とに角そちらで訴えを起こされたりしない様 手を打たんといかんな。まぁ、何かあったら又 報告をってとこだけど・・」 「分かりました。とに角その線で行こうと思います」と、黒木は伝えた。

「先生、ご馳走様でした!」まだ事務所での残務があるとの巽の言葉を受け、10pm過ぎ、兄弟も一緒に店を後にした。解散の際、巽は「まぁ、こまめに連絡を取り合おうよ。諸君の考えは『大人の事情』のとこもあるけど、僕も無理はさせたくない。迷ったら相談、必ずそうして欲しい!」 「分かりました。有難うございます!」弁護士と兄弟は、東西に分かれた。

「さてと、存(タツ)・・」と黒木。弟の頷きの返事を得ると「この次は、罰ゲームをどう進めるか、細かいとこを詰めたいな」 「そうだね。所で今、麗海(かのじょ)と LINEが繋がって、少しやり取りしてるとこだ」 「ほぅ、そりゃ好い。元気そうか?」 「あぁ、俺の連絡を心待ちにしてたみたいね」 「そうか、それも良い事だ・・」 黒木は正直、麗海の関心が存に向かう事を望んでいた。彼女も大いなる魅力の対象だが、彼の最大の関心は、やはり姉の宥海(ゆうみ)である。

「だから、この計画は・・」と彼は思った。「むしろ、麗海(かのじょ)の関心は、存(タツ)に向かって欲しい訳よ。カネの事はまぁ良い。都合がつく様になりゃ、俺が穴埋めする事だってできるのだからな。でも、あの関係は違う。カネと違って、一度滑ったら 一生響くかも知れんからな。あの美女を俺達兄弟で攻めまくるってのは そりゃ魅力だが、もう一つやる事がある。それは麗海(かのじょ)を上手に俺から遠ざけるって事だ。だからここは、存(タツ)に上手くやってもらわにゃいかん・・」

何気にそう呟いた時、傍らを歩く存が「おい兄者、何か言ったか?」と訝(いぶか)る様に訊いてきた。「あ、いやいや・・何でもない」さり気なく返したつもりだったが、やはり気になった。そして「お前、今夜は俺んとこ来るか?」と水を向ける様に訊いてみた。「今夜かぁ。まぁ、邪魔したいのは山々だが・・」と存。「そうか、何か仕事か用でもあるみたいだな」 「まぁ、そんなとこだな。兄者んとこでの夜更かしは、又今度の楽しみにしとくわ」 「分かった。じゃ、ここで・・!」 「うん、お休みやす!」兄弟も ここで一旦別れ。日付が替わるまでは、まだ間があった。
(つづく 本稿はフィクションであります)

今回の壁紙 リニア中央新幹線開通に備え、再開発進む JR名古屋駅周辺。2020=R2,7 名古屋市中村区、撮影 筆者
今回の「音」リンク 「レイニー・ブルー(Rainy Blue)」 by 徳永英明 (下記タイトルです)
Rainy Blue
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